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集成材について

こんにちは。

今月のとりすみコラムを担当させていただく、品質管理スタッフの池永です。

 

今回は、集成材について ご説明したいと思います。

 

  • 集成材の定義
    集成材はJASによれば「ひき板または小角材等をその繊維方向に互いにほぼ平行にして、厚さ、幅及び長さの方向に集成接着をした木材」と定義されています。ここでいう「ひき板(ラミナー)」とは、厚さ5cm以下の「板」のことです。厚さ5㎝を超える板などを使用したもの、釘などを用いて積層したものなどは、規格上「集成材」には入りません。

また、アメリカやカナダでは、集成材といえば、大断面構造用集成材のことをいいます。

 

  • 集成材の種類

集成材を用途別に分けると、造作用と構造用になります。

造作用は階段の手すり、カウンター、壁材、パネルの心材、長押、敷居、鴨居、上がりかまち、床板などで、構造用は柱、梁桁、湾曲アーチなどに用いられます。

 

日本では、1996年1月29日に集成材のJASが大改正されました。

現在では、

 

①造作用集成材・・・素地のままのもの、素地の美観を表したもので構造物の内部造作に用いられるもの。

 

②化粧ばり造作用集成材・・・素地の表面に美観として薄板を貼り付けたもので構造物の内部造作にもちいられるもの。

 

③構造用集成材・・・所要の耐力を目的として等級区分したひき板をその繊維方向をたがいに平行にして積層接着したもので、構造物の耐力部材に用いられるもの。

 

④化粧ばり構造用集成柱・・・所要の耐力を目的として選別したひき板を積層接着し、その表面に美観を目的として薄板を貼り付けたもので、在来軸組工法住宅の柱材として用いられるもの。

 

の4種類に変更されました。

 集成材の種類については 出典:公益財団法人日本合板検査会様 https://www.jpic-ew.net/index.shtml

 

構造用と造作用の違いは「所要の耐力が保証されているかどうか」ということです。

構造用においては、ある強度を保証するために、ラミナ、接着剤の種類、積層数、構成、さらに性能保証試験が義務付けられているのに対して、造作用では基準がゆるやかなものとなっています。ですので、仮に同じような外観形状であっても、造作用材は強度的な品質保証が全く異なるため、造作用の柱材などを耐力上重要な部分に使うことはできません。

 

 

 

 

 

 

  • 次に集成材の一般的な特徴です。

 

・ラミナの乾燥が容易となるため、材料を十分に乾燥することができます。

・接着剤によって使用環境が異なり、注意が必要です。

・材の形状と長さが自由になり、曲がり材(アーチ)などの製造が可能です。

・木材の良さが損なわれておらず、まったく普通の木材と同じように扱うことができます。

・構造用ではラミナの欠点分散・除去と合理的構成によって、要求された強度性能のものをばらつき少なく生産することができます。

・造作用では、好ましい木目模様をもった他材料を表面に接着することによって、これまで表面材料としてはふさわしくなかった材を芯材として使用することができます。

 

 

                                弊社食堂内観

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回もよろしくお願いいたします。

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